眠いだるい休日の朝には、型の力を借りてみる

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photo credit: Alessandro Pinna via photo pin cc

あしびきの~やまどりのおのしだりおの~
休日の朝っぱらから、百人一首を詠み上げる声が聞こえる。
布団をかぶって二度寝している間も、聞こえ続ける百人一首。
娘(7)がipadの百人一首アプリの詠みあげ機能を流し続けていたのだ。

〈伝染〉
おかげで、家族中に五七五七七が伝染。
朝食の会話が…
「おじょうさん~、牛乳とってくださいな~、こちらのコップ 空になるので~」

「おとうさん~ たまごを分けてくださいな~、ついでに醤油もかけてほしいよ~」

「お母さん~ 牛乳ちょっと温めて~ ついでにこれもお代わりちょうだい~」

「だらしない姿勢で食べて~いいのかな~ご馳走様にしてしまおうか~」

と全員、五七五七七調。
日頃、短歌に全く興味のない夫も、短歌に触れたこともないであろう娘(3)も
なぜか、五七五七七で詠うように話しだした。

〈型〉
私たち、日本人なのね~とも思いつつ、何より実感したのは
型の力。
子ども達が、何か生き生きして楽しんで言葉を選んでいる。
そして日頃、文学系のにおいがしない夫から文学の薫りが…(笑)
寝癖のままの、いつも通り、バタバタの休日の食卓が
五七五七七の力、でいつもより笑いと活気に満ちているのが面白い。
他にも
型、使うだけで空気が変わることいろいろあるよね。
一見、窮屈な制限に見えるものも
意外な人から、意外なものを引き出すきっかけになる。
型の力、見直してみようかな。