今いるところを楽ちんな場にする方法

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子どもの遊びを眺めていると、いつもと同じ寝室が、森になったり、海になったり、はたまた忍者屋敷になったり。
自由自在に、目の前にあるものを様々なものに見立てていく。
江戸時代の庶民も、浮世絵や歌舞伎の中で、あるものを別のものに置き換えたり、なぞらえる「見立」遊びを盛んにおこなっていたらしい。
子どもを育てていて、イラッとする原因は色々あるけれど、その一つに理想と現実のギャップがある。
それを、少しでも解消すると随分と楽になる。

で、解消する技として、江戸時代の庶民の知恵、子どもの遊び「見立て」を拝借している。
私は、結婚当初「ILLUMS」みたいなところで揃えたものに囲まれた北欧風のシンプルな部屋にしよう。
などと夢見ていた。
でも、すぐに第一子が生れ、仕事を始めてすぐ年子で第二子が生れ…家の中は、北欧風などからほど遠い状況になる。
散乱するおむつ、存在感あるダサイおむつ用ゴミ箱、
洗濯乾燥フル稼働でも、追いつかないベビー服が部屋中に干されている窓辺…。

こ、こんなはずではなかったのにー。キィー。
子どもとの生活臭まみれの・・・
これじゃぁ、まるで保育園じゃないか!

…ん…保育園??

確かに、この状況は保育園みたいだ。
じゃ、北欧風じゃなくて、保育園風インテリアで行こう!
という事で方針転換、玄関の下駄箱の上に「にこにこ保育園」という看板を掲げてみる。
…とあーら不思議、おむつが、ミルクが、玩具が散乱していても「保育園だしね。」
と気にならない。
ついに「もうちょっと保育園らしくしようかな」という欲まで出て、壁に子どもの描いた絵をかわいらしく飾ったりなんかして。
夕食の配膳にも、なんとなく保育園ぽく彩りよく、栄養バランスよくしちゃったりして。

ま、要するに
現実の場を別の場所に見立てて遊ぶってことが、
「働いて帰宅して疲れたおっかさん」モードを
「にこにこ保育園の保育士さん」モードに切り替える装置になったわけなんだけど。
子どもと一緒にぐちゃぐちゃしてると、自分の気分を切り替える余裕がなくなって
テンパることの多い私には、非常に有効な装置として働いているんだよね。

三人がまだ小さい時は本当に
家の中を動物が3匹うろうろしているみたいだったから、
妹に「お姉ちゃんちは、ムツゴロウ王国だね~」と言われた。
でも、「ムツゴロウ王国だからね」と思ってると、不思議とイラッとこないんだよね。
おねしょされた布団やら洗濯ものやらをきちんと片づけられないまま、バタバタ出社して帰宅した時、
ドアを開けて「なんだ…このペットショップ臭は・・・・!」
・・・
「まぁ、しょうがないね。ムツゴロウ王国だから(笑)」
これを放置しすぎて「まぁ、しょうがないね、ごみ屋敷だから(笑)」とかになると問題なんで、
これもまたバランスが重要なんだけどね~。